新型ディスカバリーに北米ユタ州で試乗|Land Rover

新型ディスカバリーに北米ユタ州で試乗|Land Rover

CAR IMPRESSION

Land Rover Discovery|ランドローバー ディスカバリー

新型ディスカバリーに北米ユタ州で試乗

現代のSUVのベンチマーク(2)

レンジローバーをも凌ぐ静粛性となめらかな乗り味

3リッターV6ディーゼルターボエンジンを搭載した「HSE Lux」(アメリカ仕様)で走り出して最初に驚かされたのが、静粛性の高さとなめらかな乗り心地だった。

タイヤから聞こえてくるはずのロードノイズがほとんど聞こえてこないし、同じように細かな振動も伝わって来ない。車体からも、ハンドルからも伝わって来ない。SUVとしてはもちろん第一級の、そしてサルーンも含めたすべてのカテゴリーのクルマのなかでもかなりの上位に位置する静粛性の高さとなめらかさである。

一般道からフリーウェイに乗って速度を上げてもそれは変わらない。「TdV6」ディーゼルターボの排気音と振動も見事に遮断されている。ディーゼル特有のノイズと振動はアイドリング領域で認められるが、そこから少しでも回転を上げれば霧消してしまう。

走り出して最初に受けたのは、そうした静粛性の高さとなめらかな乗り心地だった。それらは先代のディスカバリーと較べると長足の進化であることはもちろん、もしかしたら旗艦レンジローバーをも凌ぐのではと思わされたほどだ。

考えられるのは、新型ディスカバリーが採用している新しいアルミモノコックと改善されたエアサスペンションなどの効能ではないだろうか。いずれにせよ、オンロードでのクルージングは極めて上質なものになった。

258psの最高出力と61.2kgmの最大トルクを発生する3リッターV6ディーゼルターボと8段ATの組み合わせも申し分なく、必要とあらばハンドル裏のパドルによってマニュアル変速も行えて、この点でも申し分ない。

ガソリンの3リッターV6「Si6」エンジンを搭載した「HSE」にも乗った。前述した静粛性や乗り心地などの快適性の高さは変わらず、エンジンの違いを大きく意識させられることはなかった。

もちろん、ディーゼルのほうが最大トルクが太い代わりに最高出力がガソリンよりも小さいという違いがあるので、高速での加速などでわずかな違いがあるが、実用上はまったく問題はない。

個人的には、停止や低速域での加速に優れるディーゼルのほうが、大人数と大量の荷物を積みながらオフロードや雪道を進むような状況に好適だと思った。当初の日本仕様では、これらのガソリンとディーゼルのV6の2種類のエンジンが設定されるなので、装備も含めて検討する必要があるだろう。

Land Rover Discovery|ランドローバー ディスカバリー
Land Rover Discovery|ランドローバー ディスカバリー

また、ディスカバリーの特徴である3列7人乗りシートの折り畳みもトランクルームに設けられたボタンで操作できる範囲が広がったのは朗報だ。

弱点を強いて挙げれば、大きなドアミラーに遮られることになる直近斜め前の視界ぐらいだろうか。

現在のランドローバーのSUV群を大きく2つのグループに分けると、エンジンを縦置きにレイアウトしているレンジローバー、同スポーツ、ディスカバリーなどと、横置きしている「ディスカバリー スポーツ」「イヴォーク」などとなる。

エンジンの置き方自体に意味があるのではなく、縦置き各車は副変速機とエアによる車高調整式サスペンションを備えている点が本質的に異なっている。

副変速機のローレンジモードを使えば、より低回転域での駆動力を活用することができるし、センターデフをロックすることもできる。運転中に車高を上下させられれば、岩や溝、轍などを越えながら走ることもできる。

ブームと言われたところで、世界のSUVを眺め回してみても副変速機とエアサスペンションを備えている本格派というのは数少ない。当然だ。誰もが自分のクルマで岩山に登ったり、轍を越えようだなんて考えているわけではないからだ。

また、車高調整可能なエアサスペンションは車高を下げることもできるので、実はオンロード性能との両立にも役立っている。

ローレンジモードは初期のディスカバリーも備えていたが、エアサスペンションは途中からだ。