萩原輝美 連載 vol.166|2017-18秋冬パリコレクション

萩原輝美 連載 vol.166|2017-18秋冬パリコレクション

萩原輝美のファッション・デイズ

「マルリーの中庭」で見せたモダンルック――ルイ・ヴィトン
ロケットを据えて未来モチーフコレクション――シャネル

2017-18秋冬パリコレクション

ルイ・ヴィトンにシャネル。ラグジュアリーブランドがポップでリアルなアイテムを並べました。とはいえ、クオリティにはクチュールテクニックがふんだんに盛り込まれています。ショー会場、スケールもビッグメゾンらしい設えです。

Text by Terumi Hagiwara

「マルリーの中庭」で見せたモダンルック――ルイ・ヴィトン

2017-18秋冬パリコレクションの最終日、トリをつとめるのはルイ・ヴィトンです。いつも特設会場で発表していましたが、今回はルーブル美術館の「マルリーの中庭」で行われました。17世紀から18世紀を代表するアーティストの彫刻作品が並ぶ、自然光が入る壮大な空間です。ルイ14世がマルリー城の庭園に作った彫刻作品をルーブルで展示するために再現した「マルリーの中庭」です。モデルたちは、シンメトリーに作られた階段を下りながら彫刻の間を闊歩します。

萩原輝美

 ファーストルックは黒レザーコートの下から、ゴールドのフレアードレスをのぞかせています。サテンとレザー、ファーのコントラストを打ち出しながらライン入りのヒュゾ、メンズライクのシューズがマニッシュに収めます。ブルゾンやニットは袖に量感をもたせながら、短めのエレファントパンツやプリーツスカートを合わせています。ドレスはリアルアイテムに見えますが、黒レースがサテンを切り替え、プリーツの間に挟まれカッティングの技を見せています。ノマド風手編みニットは温かみを加え、アンフィニッシュに作られたファーベストがモダン。リアルでフレッシュなコレクションです。

ロケットを据えて未来モチーフコレクション――シャネル

シャネルは会場のグランパレの中央に、高さ37メートルのロケットを設えました。ロケットの周りには、白いヘルメットにつなぎを着た整備士役の(モデル?)ムッシューが座っています。

萩原輝美

コレクションはツィードスーツの下にキュロットをのぞかせ、シルバーメタリックのブーツを合わせた軽快なルックが登場します。白いムートンのメタルコート、宇宙服ジャガードのニットアンサンブルなどフューチャーリスティックをポップに表現しています。宇宙の星を描いたような刺しゅうニットも楽しいアイテムです。フィナーレ、ロケット・シャネル号は煙と光を出して未来へと向かいました。

萩原輝美

萩原輝美|HAGIWARA Terumi
ファッションディレクター
毎シーズン、ニューヨーク、ミラノ、パリ・プレタポルテ、パリ・オートクチュールコレクションを巡る。モード誌や新聞各誌に記事・コラムを多数寄稿。セレクトショップのディレクションも担当。
オフィシャルブログ http://hagiwaraterumi-bemode.com/

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HAGIWARA Terumi

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