マニュファクチュールが製造する誇らしきHigh-Value|MAURICE LACROIX

MAURICE LACROIX|マニュファクチュールが製造する誇らしきHigh-Value

WATCH&JEWELRY FEATURES

MAURICE LACROIX|モーリス・ラクロア

腕時計の新たなトレンドを予感させる
外装クオリティに特化した製品コンセプト(1)

はじめは正直、目を疑った。第一印象からして、とてもしっかりとしているのである。いい時計というのは、ひと目で見ればたいてい分かる。アレっ? という違和感がないからだ。ケースの磨き分け、際立つエッジ、文字盤の作り込み、細部をひとつひとつ点検しても、粗はどこにも見当たらない。しかも製造するのはスイスの高級時計ブランドとして世界に知られたモーリス・ラクロアである。

Text by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)

クルマに例えるなら、プレミアムブランドのコンパクトモデル

新製品「アイコン」の披露のため、来日したモーリス・ラクロアCEOステファン・ワザー氏はこう語る。

「この新作はムーブメントをクオーツにしてコストを抑え、マニュファクチュールとしての誇りを外装品質に注いだまったく新しいコンセプトを採用しています。スイスクオリティにはじめて触れるユーザーに最適なばかりか、気軽に使用できるセカンドウオッチとしてのニーズもあると見ています」

実はこのモデル、ヨーロッパ地域だけで販売していく予定だったが、予想を超える反響で販売計画を変更。早速、アジア地域にも広げていくことになり、日本での発売が決定したのである。当初、ヨーロッパ地域に絞った理由は、このモデルの元になった「カリプソ」というモデルが、ヨーロッパで人気を博した実績からだ。「カリプソ」はモーリス・ラクロアのベストセラーモデルであり、このモデルがヨーロッパで売れたことでブランドの認知度が上がり、中東、アジアへと販売網が広がっていった経緯がある。

「カリプソの成功理由は、品質の高さです。例えば、ねじ込み式リューズ。防水仕様が現在のように一般的ではない時代に、クオーツモデルにもかかわらずねじ込み式リューズを採用しました」(ステファン・ワザー氏)

ほかにもアール面を用いてケースの輝きを表現したこと、サファイア製風防を用いたことが挙げられる。つまりコストを掛けた誠実なモノづくりが高い評価に繋がったのだ。そのデザインをDNAとして引き続き、現代の技術水準でさらに磨きをかけたのが新作「アイコン」である。この高品質なシリーズが9万3000円(税抜き)からスタートするのだから驚きである。

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ベゼルおよびラグに用いたツイン・ブロックがアイキャッチ。ケースに表情を生み出し、輝きの濃淡を生み出している。ストラップにはイニシャルの“m”を配置。ブランド草創期のディテールを踏襲したリバイバルデザインだ。

Page02. 抜くべきは抜き、掛けるところにコストを集中