テスラのEV SUV「モデルX」国内販売を開始|Tesla
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2016年9月15日

テスラのEV SUV「モデルX」国内販売を開始|Tesla

Tesla Model X|テスラ モデルX

テスラのEV SUV「モデルX」国内販売を開始

テスラモーターズ ジャパンは、EV SUVのテスラ「モデルX」を公開した。9月16日から直営店のテスラ青山、17日よりテスラ心斎橋にて展示を開始し、オンラインでの販売も行われる。価格は895万円(60D 5シーター)から。なお、オプションの6シーターはプラス34.5万円、7シーターはプラス46万円である。なお、写真では左ハンドルとなっているが、実際の販売車両は右ハンドルとなる。

Text & Photographs by UCHIDA Shunichi

テスラは“持続可能なエネルギーへ、世界の移行を加速する”

2003年、アメリカのシリコンバレーで、電気自動車がガソリン車を超えることを証明したいと設立されたテスラ。「テスラの電気自動車は、瞬時に得られるトルクと絶大なパワー、そしてゼロエミッションを誇り、世界で最も安全なクルマを目指して製造されています」とは、テスラモーターズジャパン代表取締役社長のニコラ ヴィレジェ氏の弁。

さらに、「スタイリッシュで運転が楽しく、ユーザーのスタイルに合ったクルマを提供することで、我々のカンパニーミッション、“持続可能なエネルギーへ、世界の移行を加速する”を達成したいと考えています」という。

Tesla Model X|テスラ モデルX

Tesla Model X|テスラ モデルX

テスラが電気自動車を開発する理由についてヴィレジェ氏は、「クルマやバスでの移動や、トラックなどの物流ではまだまだ石油は必要です。しかし、石油はいずれ枯渇してしまうことも明確です。そこで、石油依存の社会から再生可能なエネルギーによる社会に移行していかなければいけない。持続可能な未来のために、まずは最も身近なクルマを、ガソリンを必要としないものにするべきではないかと考えているのです」と説明する。

また、地球温暖化と大気汚染への解決策の1つとしても電気自動車が重要だとする。「2013年のデータによると、大気汚染に起因する死者は29万人と交通事故よりも多い、4番目の死因でした。また、世界人口の87パーセントが PM2.5レベルの大気汚染にさらされているのです。日本でも、PM2.5などの大気汚染は気になっていることでしょう。電気自動車は最も効率よく、そして早期にこの問題を解決し、健康的で持続可能な自動車社会へつなげていくのです」と語った。

Tesla Model X|テスラ モデルX

テスラのEV SUV「モデルX」国内販売を開始 (2)

テスラとSUV

今回テスラがSUVマーケットに進出した理由は、この市場が大幅に拡大基調にあるからだ。日本においても、「SUV市場が一番伸びているカテゴリーです」とし、「テスラのビジネス戦略のためにとても重要な新商品なのです」とヴィレジェ氏はいう。

また、クルマ好きのユーザーばかりでなく、ファミリーや女性ユーザーに人気のあるSUVだからこそ、テスラのミッションであるEV社会にシフトすることも早まることを期待し、「これまでのセダンタイプに加えSUVタイプでも戦っていきたい」とした。

Tesla Model X|テスラ モデルX

Tesla Model X|テスラ モデルX

モデルXは、3列の6シーター、7シーターに加え、今後2列の5シーターも追加される。そのすべてのモデルがデュアルモーターのAWDで、出力違いで60kWhから100kWhまで4種類のバッテリーサイズが用意される。気になる航続距離は、60kWhの場合は355km、最も長く走れる100kWhでは542kmの走行が可能だ。

また、走行性能は60kWh仕様の0-100km/h加速6.2秒、最高速210km/hから、100kWh仕様の同3.1秒、250km/hまでとなる。システム出力は422psから539psである。

隼のように羽を広げて

モデルXの大きな特徴は、キーレスエントリー、ファルコン ウイング ドア、オール ガラス パノラミック ウィンド シールドだ。

まずキーレスエントリーは、クルマに近付くだけでドアが開き、また、乗り込んだ後、ブレーキペダルを踏めばドアが閉まる機能。この設定は社内の17インチタッチパネルによって設定ができ、もちろんオフにすることも可能だ。

そして、ファルコン ウイング ドアは、フロントのヒンジドアとは違い、ルーフ側のダブルヒンジを用いたもので、左右とも30cmの幅があれば開閉が可能。ヴィレジェ氏は「前例なき利便性とアクセス性、操作性を実現します。ミニバンのスライドドアよりも狭いスペースで開くことができるので、狭い駐車スペースでも簡単に子どもをバックシートに乗せることができます」と述べる。このドアにはいくつかのセーフティー センサーが取り付けられているので、子どもが手を出したり近づいたりしても危険ではないという。

Tesla Model X|テスラ モデルX

Tesla Model X|テスラ モデルX

最後のオール ガラス パノラミック ウィンド シールドは、SUVだからこその装備だ。ヴィレジェ氏は、「SUVだからこそ家族みんなで長いドライブに行こうという気持ちになるでしょう。そこでこの大きなウインドシールドが喜ばれます」。外から見るとルーフの真ん中まで1つの大きなパネルになっており、途中に遮るパーツもないのでどの席からでも景色を楽しむことができるものだ。ヴィレジェ氏は、「室内から見ると空が頭の上までくるので驚くくらいです」と話す。

そのほか、後部の荷室容量2,180リッター(6シーター)に加え、フロント トランクも187リッターを確保されている。

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テスラのEV SUV「モデルX」国内販売を開始 (3)

生物兵器も怖くない

プラットフォームはテスラ独自のもので、フロアに組み込まれたバッテリーにより重心は極めて低くなることから、ハンドリング向上とともに、ロールオーバー等のリスクが軽減される。また、エンジンがないためほかのSUVと比べ正面衝突時のエネルギーを吸収するクラッシャブルゾーンを長く設けられたことも、EVのメリットとして挙げられる。

そして、ユニークな装備として、業界初の医療用HEPAエア フィルトレーション システムが搭載された。これは、「外の状況にかかわらず車内を手術室と同じレベルのクリーンな空気で満たすことが可能です」と説明されるように、バクテリアを除去する能力は 300倍、アレルゲンは500倍、煤やスモークは700倍など、通常のエアコンのフィルターとは全く違う性能を持ち合わせている。

また、最大の特徴は“対生物兵器モード”があることだ。これは、「陽圧により、車内の人を守るバイオ ウェポン ディフェンス モード(生物兵器防衛モード)です。身近なシチュエーションでは花粉症や、周りの臭いや排気ガス、子どものアレルギーが増えていますが、このボタンのおかげで完全なクリーンな車内をつくることもできるものです」と説明した。

Tesla Model X|テスラ モデルX

Tesla Model X|テスラ モデルX

ソフトウエアアップデートで常に最新機能を

セダンの「モデルS」同様、モデルXもソフトウエアのアップデートが可能なクルマだ。これによって新機能の追加をすることができる。当然、納車後でも新しい機能が出た場合は、ソフトウエアのダウンロードをすることで最新の機能を得られる。

またこれまで 3G回線でインターネットに接続していたものから、今後は4G LTEシステムが導入される。この結果、ナビやインターネットラジオなどすべての機能が速くなるのでユーザーにとってベネフィットが高く、17インチのパネル操作のための重要なイノベーションになるはずだ。

現時点で予約分は2017年前半以降に納車の予定だ。

問い合わせ先

テスラモーターズジャパン

0120-982-428

https://www.tesla.com/jp

           
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