CES 2016リポート 後編 自律走行車、成否の鍵は「エモーション」

CES 2016リポート 後編 自律走行車、成否の鍵は「エモーション」

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CES 2016リポート 後編

自律走行車、成否の鍵は「エモーション」 (2)

スマートシティにおけるゲームチェンジャー

その自律走行車は、会期中のディスカッションでも大きく取り上げられた。オバマ米大統領の右腕としても知られ、ゲストとして招かれたアンソニー・フォックス運輸長官は、安全性に配慮しながら、自律走行や完全自動駐車の市場導入に向けて法整備を進行中であることを明らかにした。

そのディスカッションでは冒頭で、「ミレニアム世代」といわれる若者たちが両親世代の憧れだった郊外住宅や自動車を捨てて都会志向にあり、今日世界人口の9割が都市部に住んでいることなどが紹介された。

Bosh|ボッシュ

Bosch Dashboard compcept

Bosh|ボッシュ

そのうえで都市環境をより良いものにするため、自律走行車をはじめとする効率的なモビリティが新時代を切り拓くとしてトークが展開された。やがて出席者一同は「次世代の自動車はこれからのスマートシティにおいてゲームチェンジャーになる」という共通見解に達しながらも、各自興味深い意見を述べた。

自律走行車の研究開発がどういう地点にいるかを明確に示したのは、ボッシュのV.デナーCEOだ。「10年以内には、まだ市街地でも完全運転可能になることはないだろう」としながらも、2018年には無人による完全自動駐車、2020年には高速道路の入口から出口までの自律走行が技術的目標であることを明らかにした。

いっぽう、今後自動車メーカーとエレクトロニクスメーカーのコラボレーションが進むと思われるなかで興味深い見解を示したのは、モービルアイ社の共同創業者A.シャシュアCEOだ。同氏は「家電の世界は、たとえ完璧でなくてもソフトウエアのアップデートでフォローできる甘えがあった。対して自動車は最初から完璧な製品でなければ、顧客がすぐに怒り始める。家電メーカーは、自動車の世界から学ばなければならない」と指摘した。