ザ・ビートルに試乗!|Volkswagen

ザ・ビートルに試乗!|Volkswagen

CAR IMPRESSIONS

Volkswagen The Beetle|フォルクスワーゲン ザ・ビートル

ザ・3代目

フォルクスワーゲン ザ・ビートルに試乗

ニュービートルから、より初代ビートルこと「タイプ1」によせたシルエットへと姿をかえた3代目ビートル、「ザ・ビートル」がついに日本デビュー。デザイナー クリスティアン・レスマナ氏も来日し、初代およびニュービートルのオーナーも参加して、大々的におこなわれた試乗イベントから、青木禎之氏の「ザ・ビートル」インプレッション!

Text by AOKI Yoshiyuki
photographs by MOCHIZUKI Hirohiko

ファニーカーとは呼ばせない

「ザ・ビートル」ことあたらしいフォルクスワーゲン・ビートルは、つまりはFF(前輪駆動)プラットフォームに最適化されたビートルである。ゴルフIVベースのハリボテカーから(失礼!)フォルクスワーゲン基幹モデルの1車種になるにあたって、(横綱ゴルフには及ばないにしても)実用性に正面から向き合って開発されたのがニュービートル……じゃなかった、あたらしいビートル、「ザ・ビートル」である。ウォルフスブルクの自動車メーカーとしても、今回は本気入ってますんで、従来のファニーカー的なニュービートル(ややこしいな)とは切り離して考えていただきたい、ということで、ニューモデルに「ザ・ビートル」の名を与えたのだろう。真打ち登場! の「ザ」というわけである。

念のため確認すると、ニュービートルとは、1998年から販売が開始されたカブトムシのこと。翌年、aikoが同名の歌をリリースするが、これは関係がない。ニュービートルの起源を辿ると、もちろんアドルフ・ヒトラーと彼のお気に入りエンジニア、フェルディナント・ポルシェ博士の手になる国民車に行き着くが、直接のオリジンは、1994年の北米モーターショーで発表されたショーモデル「コンセプト1」である。

フォルクスワーゲン社にとって鬼門の北米マーケットを活性化させるためのプロジェクトから生まれた作品で、後にフォードで副社長にまで上り詰めるJ.メイズと、「アウディTT」で名を上げるフリーマン・トーマスがタッグを組んで練り上げたコンセプトカーだ。世界的に堅実な売れ行きを見せ、文字通り実用車のベンチマークとなっていたゴルフ(北米名ラビット)が、「どうもアメリカではイマイチだね」「やっぱ、夢のカリフォルニアなビートルじゃね?」という経緯からひねり出されたものと想像される。オレは「ホテル・カリフォルニア」のほうが好きとおもった人もいるとおもうが、それだとメルセデス・ベンツのショーモデルを考えないといけない。