“乳白色の肌”を生み出したエコール・ド・パリの寵児『FOUJITA』|MOVIE
LOUNGE / ART
2015年11月12日

“乳白色の肌”を生み出したエコール・ド・パリの寵児『FOUJITA』|MOVIE

MOVIE|“乳白色の肌”を生み出したエコール・ド・パリの寵児

オダギリジョー主演、藤田嗣治の激動の生涯を描く『FOUJITA』

実在した画家、藤田嗣治(ふじた・つぐはる)激動の生涯を小栗康平監督が映画化した『FOUJITA』。11月14日(土)から全国公開される。

Text by YANAKA Tomomi

脚本も小栗康平監督みずから執筆

モディリアーニやスーチン、キスリングらとともに、エコール・ド・パリを代表する画家として活躍、世界中で愛された日本人画家、藤田嗣治。唯一無二ともいえるうつくしき“乳白色の肌”の生みの親であり、パリの寵児でもあった彼の人生は、第二次世界大戦により翻弄されていく。

そんな彼の波乱の生涯を映画化したのは、『死の棘』(1990年)でカンヌ国際映画祭の審査員特別グランプリと国際批評家連盟賞をダブル受賞した名匠、小栗康平監督。みずから脚本も執筆し、日本とフランスの合作で指揮を執った。出演にはオダギリジョー、そして5番目の妻の君代に中谷美紀と演技派が名を連ねている。

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1920年代、狂乱のパリ。毎夜開かれる華やかなパーティーで話題の中心となる男がいた。その男の名は藤田嗣治。フランス語でお調子者を意味する“フーフー”と呼ばれながら、“乳白色の肌”でうつくしい裸婦を描くフジタは、ピカソやモディリアーニ、スーチンらとともに時代を彩っていく。

そんなさなか、第二次世界大戦が勃発。パリ陥落を前に日本に戻ったフジタは作風を一転、「アッツ島玉砕」など数多くの“戦争協力画”を描き、日本美術界にのぼりつめていく。だが、敗戦を迎えたフジタに待ち構えていたのは、酷な運命だった。

ただの伝記ではない、絵画と映画が融合したワンショット。苦悩、葛藤、フジタの知られざる世界が見事に描き出されている。

『FOUJITA』
11月14日(土)より、KADOKAWAシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
監督・脚本|小栗康平
出演|オダギリジョー、中谷美紀、アナ・ジラルド、アンジェル・ユモー、マリー・クレメール
配給|KADOKAWA
2015年/日本・フランス/126分/PG12
http://foujita.info

© 2015「FOUJITA」製作委員会/ユーロワイド・フィルム・プロダクション

           
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