人間国宝・森口邦彦氏が語る、伝統工芸の楽しみ方|MITSUKOSHI

MITSUKOSHI|人間国宝・森口邦彦氏が語る、伝統工芸の楽しみ方

DESIGN NEWS

MITSUKOSHI|日本橋三越本店

600余点が展示される公募展「第62回 日本伝統工芸展」開催

世界に発信する“工芸=kōgei”の自由な世界

「第62回 日本伝統工芸展」は、陶芸・染織・漆芸・金工・木竹工・人形・諸工芸7部門の重要無形文化財保持者の最新作と、一般公募作品より厳正な鑑審査を経て選ばれた入選作約600点を一堂に展覧する。

日本人のもつ根本的な精神を伝える

展覧会の開幕に先立ち開催されたオープニングセレモニーで、三越日本橋本店長の中陽次氏は、「毎年、日本伝統工芸展を三越で開催できることを幸せに感じています。ふつうの百貨店の品揃えのトップはファッションや宝飾のラグジュアリーブランドが占めますが、日本橋三越本店では、ここに並んでいる日本文化の結晶、工芸・美術作品をトップに据えると公言しています。それを象徴するイベントが秋の日本伝統工芸展です」と語った。

さらに、「“伝統”という言葉の意味を調べると、“伝える”に“統=インテグレート”という意味があり、大切なもの、根本的なものを伝えるということを表しているのだとおもいます。私たちが日本の伝統工芸で伝えたいものは、日本文化の根本的な精神です。平和と自然を敬う精神をベースに、先生方が自由に表現しているのが日本の伝統工芸で、今回ももっともクールな作品が集結しています。今回は外国人旅行客にもアプローチしていますので、会期中、さまざまな国のひとが見に来ることを期待しています」と述べた。

日本橋三越本店|日本伝統工芸展
日本橋三越本店|日本伝統工芸展

“工芸=kōgei”を世界に発信する

また、日本工芸会副理事長で、重要無形文化財「蒔絵」保持者の室瀬和美氏は、「ここにある作品の根本となるものは縄文の時代から1300年を超える歴史があり、これまで一度も絶えることなくつづいているのは、世界に類がありません。まさに私たちの誇り、日本の美です。日本の四季・自然を、さまざまな素材をもちいて、かたちのない手技により美の根源を伝えていく日本の工芸を世界に伝えていきたいとおもいます」とスピーチ。

つづけて、「明治時代以降、美術は絵画・彫刻というふうに、海外からの価値観で教育を受けていきましたが、それ以上に日本には工芸というすばらしい文化がありました。不幸なことに、工芸をクラフト(Craft)と訳してしまったために、日常で使うものというイメージが定着してしまいましたが、日本の工芸は日常使うモノから、ここにある美の世界まで幅が広いのが特徴です。そこで60回開催を機に、あえてクラフトを外し、“工芸=kōgei”と表記。図録にも“kōgei”で発信しています。世界にこのすばらしい工芸文化を発信できるよう邁進していきます」と締めた。

日本橋三越本店|日本伝統工芸展
日本橋三越本店|日本伝統工芸展

作品解説(ギャラリートーク)開催
本館・新館7階会場にて各日12:30より
9月21日(月・祝) 漆芸=金子賢治(茨城県陶芸美術館長)
9月22日(火・国民の休日) 金工=大澤光民(重要無形文化財保持者)
9月23日(水・祝) 木竹工=諸山正則(東京国立近代美術館主任研究員)
9月24日(木) 人形=林 駒夫(重要無形文化財保持者)
9月25日(金) 諸工芸=白幡 明
※9月19日(土)・20日(日)は12:30より受賞作家による作品解説を開催

日本橋三越本店|日本伝統工芸展
日本橋三越本店|日本伝統工芸展

第62回 日本伝統工芸展
日程|2015年9月28日(月)まで開催
時間|10:00~19:00(最終日は18:00閉場)
会場|日本橋三越本店 本館・新館7階 ギャラリー
東京都中央区日本橋室町1-4-1

問い合わせ先

日本橋三越本店

Tel. 03-3241-3311

http://mitsukoshi.mistore.jp/store/nihombashi/event/dentoukougei/