連載|藤原美智子|ヴギーボードでマリンスポーツに目覚める!?
BEAUTY / THE EXPERTS
2015年1月23日

連載|藤原美智子|ヴギーボードでマリンスポーツに目覚める!?

何度も何度も飽きずに波に乗った!

「ヴギーボードでマリンスポーツに目覚める!?」(1)

最近、ヴギーボードをはじめた。ボディーボードとも言われている、サーフボードの小型版のようなボードにつかまりながら波に乗るマリンスポーツである。

文・写真=藤原美智子

親心ならぬ、女房心(!?)から、「とりあえず、やってみよう!」

きっかけは夫に誘われたから。いつも私たちは海に行っても波打ち際を散歩するか、せいぜい浸かるように泳ぐだけ。友人からは「せっかく、海の近くに家があるんだもの。サーフィンでもすればいいのに」と言われつづけていた。でもいままでは庭の手入れで精一杯で余裕はなかったし、ランニングやヨガをしているのでスポーツは“間にあっている”という感じだったのだ。それにサーフィンは身体を冷やすというし、海のスポーツは日焼けをする。そうでなくても、ランニングやガーディニングで土かた焼けをしている私。これ以上、焼けるのはまずい!……、と敬遠していたのだ。

それなのに夫の誘いに乗ったのはなぜか。それは普段、ほとんどスポーツというものをしない彼が「やってみない?」と言ったからである。何が彼をその気にさせたのかは知らないが、せっかくやろう! という気になったんだもの、その芽を摘んではいけないという親心ならぬ、女房心(!?)からである。

さて何をするにも、まずは道具から入る私たち。お店にボードを見に行ったり、ウェアを試着したりしたのだが、イマイチ、納得できるものがない。というか、まだしたことがないので、何がよいのかわからないというところだろう。

「とりあえず、やってみよう!」ということになり、道具は海辺で貸し出しをしているサーフショップで借りることにした。「うちのは本格的なボードだから、波に上手く乗れるよ」というお店のおじさんの言葉を信じて、いざ海に。

藤原美智子|ヴギーボード 02

浮遊感、スピード感、波と一体となっているような感覚、すべてが楽しい!

じつは、数年前にも一度だけしたことがある。でも、そのときは子どものおもちゃのようなボードをレンタルしたせいか、あるいは波がよくなかったせいか、乗れたのは最初の一波だけ。いわゆるビギナーズラックと呼ばれているものなのだろう。その後、何度、挑戦しても全然乗れなかったので、楽しいという記憶はなかったし、難しいものと思い込んでいた。

でも、その日は波が高く絶好のヴギーボード日和(たぶん)。それにボードも本格派だ。「よし!」と期待をしつつ、最初の波に乗ってみた。すると、スルスルーというか、サァーというか波打ち際まで簡単にきれいに乗れたではないか! 何という、気持ちよさ。波が高いのでスピードもある。これは、おもしろい! 浮遊感、スピード感、波と一体となっているような感覚、すべてが楽しい! 「わぉ~!」と叫びながら、波打ち際まできたら、また、すぐにボードにつかまって少し沖までバタバタと泳いでいって、また波に乗る……。

すっかりヴギーボードの魅力にはまってしまい、何度も何度も飽きずに波に乗った。一度だけ、波打ち際で波にのまれてしまい、浅い場所なのに海の中でゴロゴロと転がり脛(すね)を軽く打ってしまった。やはり、海はどんなに浅い場所でも油断してはならないということなのだろう。

「趣味です!」と言えるぐらいにまでなりたい!

「ヴギーボードでマリンスポーツに目覚める!?」(2)

身体が軽やかになるような疲労感

それにしても、ただボードにつかまって波に乗るだけなのに、ヴギーボードは全身運動だ。身体全体の筋肉を使うし、バランス感覚もいる。これを真剣にやったら、全身が凄くシェイプされるにちがいない。その証拠に、2日後に(!)肩のあたりに筋肉痛があったのだから(!?)。それに30分間やっただけでも心地よい疲労感がある。これは陸上でするスポーツのそれとは、ちょっとちがう。身体が軽やかになるような疲労感といえばいいだろうか。それが気持ちいい。

サーフィンにはまっているひとたちは通勤前の30分とか、時間が少しでも空いたら乗りに行くとか聞いていて、いままでは「何が、そんなにいいの?」と不思議に思っていた。が、ヴギーボードを経験したいまでは、その理由が少しは想像できる。

「でも、やばいなー、はまったら」と危惧している。何しろ私は、夕方の30分くらいの太陽の光でも、アッという間に日焼けしてしまう質なのだ。何が困るかというと、撮影中にモデルと一緒に写真を撮られることが多いのだが、モデルの白い肌に明るさを合わせると私が真っ黒に映るし、私に合わせるとモデルが白く飛んで写ってしまうのだ。最近ではカメラマンに「すみません~」と謝りどうしである。ホントにスミマセン……。

この“OURブーム”を連載に書くことにした理由は……

ところで最近、夫がネットで注文していた最新式のヴギーボードなるものがアメリカから届いた。これは空気を入れて膨らますエアーマットのタイプで、いま一番、スピードが出ると評判のものらしい。先日、早速、それで波に乗ってみたのだが、私にはそのボードが長すぎてサイズが合ってないせいなのか、エアーマットなので安定感がないのだが、それを上手く押さえる力がなくて身体をキチンとマットに乗せられずに上手く波に乗れなかった。やはり、どんなに道具が優れていても使いこなす力量がなければ意味がないということなのだろう。

さて、この“OURブーム”はいつまでつづくのだろうか。この気持ちよさと運動力は魅力だし、「趣味です!」と言えるぐらいにまでなりたいと思っていた矢先に、急に寒くなってきた。これからの季節は快適だけではなくなる。そこで、あえて、この連載に書くことにした。何しろ公表すると少しはつづけなければ体裁が悪いし、「やらなくては!」という気にもなる。その心理を利用しようというわけである。それを夫に言ったところ、「もう原稿に書いてしまって、大丈夫?」と“つづけられるの~”という不審と不安が入り混じった目で見られてしまった。「やるの!」と宣言したのだが、あれっ? 考えてみれば、最初に言いだしたのは誰?

藤原美智子プロフィール

           
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