Cars in the Films Part.1──コメディ篇

Cars in the Films Part.1──コメディ篇

映画のなかのクルマたち

Cars in the Films Part.1──コメディ篇(2)

『濱マイクシリーズ 我が人生最悪の時』小川フミオ氏推薦
永瀬正敏のキャラクターとマッチした米国のプロムナードカー

小川 『ナイト・オン・ザ・プラネット』の最後で永瀬正敏の話が出ましたが、彼が主演している映画版『濱マイク シリーズ』も観てほしい映画です。お笑いがあるわけではないですが、ユーモアのセンスに溢れています。そこでここに入れたいなと思いました。

山口 テレビで『私立探偵 濱マイク』(2002年)を観ておもしろかったという若い世代も多いですよね。

小川 だったらこの映画シリーズもおすすめです。いま観ても飽きませんよ。1993年にこの第1作が制作されて、3部作が作られました。映画の永瀬、めちゃくちゃ若くて、チンピラ探偵という設定が生きています。その永瀬が乗るのがナッシュ メトロポリタン。1950年代に生産された米国車です。

山口 けっこうレアなクルマですよね。米国ではプロムナードカーというジャンルでしょうか。機能性というより、オープンで遊びにいく雰囲気を楽しむためのクルマ。外観は寸詰まりの印象ですが、意外に濱マイクというキャラクターにあっていますね。

映画のなかのクルマたち──コメディ篇|06

写真左/塚本晋也、写真右/永瀬正敏

小川 濱マイクが事務所を構えている映画館があるのは横浜のごみごみした町。山口さん、横浜のご出身だから、映画の舞台設定どう思いますか。

山口 雰囲気だしていますよ。横浜というと山手とかみなとみらいのイメージをもつひとが多いかもしれませんが、映画にも出てくる黄金町とか野毛とか、黒澤明の『天国と地獄』にも出てくるような、ディープな場所をうまく選んでいます。そんな町やそこで生活する陰のあるひとたちをあつかい、見せかたとしてはポップに処理している手腕が評価できます。

小川 メトロポリタンがはやい移動速度で横浜の光と影の部分をつないでいくのが、この映画のみどころですね。さらにもうひとつ、クルマが活かされているのは、南原清隆が運転するタクシー。濱マイクの友人で、いいひとなんだか悪いひとなんだかわからない、愛すべき上手なキャラ設定。人気があったみたいで、テレビシリーズにも登場しました。

映画のなかのクルマたち──コメディ篇|07

我が人生最悪の時 私立探偵 濱マイク シリーズ

キャスト|永瀬正敏
南原清隆
麿赤児
塚本晋也
公開年|1993年

DVD発売元|フォーライフ ミュージックエンタテイメント
価格|2940円
発売日|2002年08月04日(発売中)