ASTON MARTIN V8 Vantage S|アストンマーティン V8 ヴァンテージ S 日本上陸!
CAR / NEWS
2015年3月9日

ASTON MARTIN V8 Vantage S|アストンマーティン V8 ヴァンテージ S 日本上陸!

ASTON MARTIN V8 Vantage S|
アストンマーティン V8 ヴァンテージ S

ヴァンテージのハイパフォーマンスモデル 日本上陸!

よりスポーティなドライビングを好むひとのためのアストンマーティン V8 ヴァンテージ Sの発表会レポートをお送りする。

文=小川フミオ

V12を凌駕するハイパフォーマンス

アストンマーティン V8 ヴァンテージ Sは、436psのV8エンジンと、サイドスカートを備えるなど勇ましいルックスを特徴とする。アストンマーティンのラインナップのなかでも、ラグジュアリアス性にくわえて操縦する楽しさをより強く持ったモデルだ。

「S」という名が示すように、従来のV8ヴァンテージの高性能版。どちらも4.7リッターV8エンジンをフロントに搭載し、ギアボックスとリアディファレンシャルギアが一体化したトランスアクスルを使う点は共通だが、最高出力は7kW(10ps)上がって321kW(436ps)/7,300rpmに、最大トルクは20Nm(2kgm)増えて490Nm(50.0kgm)/5,000rpmとなっている。

艶やかなコバルトブルーの外板色にそえられたブルーのカクテル

東京でのお披露目は、青山のスカンジナビア料理店『アクアビット』でおこわれた。入場すると手渡されたのは、あざやかなブルーのカクテル。

「コバルトブルーのコミュニケーションカラーをテーマに作ってもらったオリジナルのカクテルです」

アストンマーティン・アジアパシフィックのリージョナルディレクターであるマシュー・ベネット氏が教えてくれた。レストランを発表の舞台に選んだだけのことはある、と思わせる演出だ。当然レストランの玄関脇に置かれた実車もコバルトブルーとよばれる青色の外板色に塗られていた。

「最初はこの(被災直後という)タイミングでニューモデルのお披露目をやるべきか迷いもありましたが、レセプション会場で被災した地方の復興支援のための募金をするのも、アストンマーティンができることと思いました。我われとしては日本経済の力を信じています。被災した方がたに役立てるチャンスを活かしたい」

マシュー・ベネット氏は当日、来場者を前にして上記のスピーチをした。そのあとマイクの前に立った在日英国大使館参事官であり、貿易・対英投資ダイレクターを務めるスー・キノシタ氏は、「日本を愛する外国人にとってもアストンマーティンの協力は心強いもの」と述べ、会場からあたたかい拍手を送られていた。都会のしゃれたレストラン、上質のファッション、上手な会話、そういうものがやたら似合うアストンマーティンにふさわしい演出がなされた会だったといえよう。

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それほどスパルタンではなく、V8 ヴァンテージより走りを楽しめるモデル

「V8 ヴァンテージの特徴を要約しつつ、これまで以上に操縦性能を高めたモデル」と、アストンマーティンを率いるドクター・ウルリッヒ・べッツが語る、V8 ヴァンテージ Sさきごろあたらしくなった12気筒のヴィラージュV8 ヴァンテージのあいだに位置するモデルと位置づけられており、「それほどスパルタンでなく、でもV8 ヴァンテージより走りを楽しめるモデル」と日本法人の広報ではそのキャラクターについて語る。

V8ヴァンテージよりパワーアップしたことにくわえ、ブレーキ、コイル/ダンパーユニットが強化され、ステアリングもクイックになっている。同時に2ペダルMTのギアボックスが7段化されたのもニュースだ。

「これにより、下の6段はクロースレシオ化してより最適のエンジンパワーが使えるように、さらに7速めは高速用のオーバードライブとすることで低燃費化に貢献しています」とアストンマーティン日本法人では説明する。

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今回はクーペ(1753万5000円)と、ロードスター(1900万5000円)のふたつのボディが同時に用意される。運転も楽しめるが、乗り心地もよく、1台でさまざまな用途に使えるのも、V8 ヴァンテージ Sの魅力に数えられる。ポルシェ 911でいうとGTSなどがライバル(V8 ヴァンテージが436psであるのに対してGTSは408psでやはり車型がクーペとカブリオレの2タイプ)になるのかもしれない。そこにあって、軽快で、心を騒がせる性能をもち、かつスタイリッシュでエレガントという点で、V8ヴァンテージSのもつ魅力は大きい。

B&O ベオサウンド8も展示

発表会場でもうひとつ、クルマと並んで目を惹いていたものがある。アストンマーティンに採用されているデンマークの高級オーディオメーカー、バング&オルフセン(B&O)の展示だ。

まもなく3D対応の大型モニタースクリーンを備えたテレビ(B&Oの言葉でいうとピクチャーエンジン)ベオビジョン4を発売する同社だが、ここでおひろめしてくれたのはベオサウンド8。iPodやiPadなどいわゆるスマートメディアを接続して使う家庭用のサウンドシステムだ(10万5000円)。アンプ内蔵で、かつ、マックのみならずPCもUSBで接続可能という。高品質の円盤型リモコンも付随していて、こういうデザイン的にもすぐれた製品があると生活の質があがりそうな、そんな期待を抱かせてくれる製品だ。

いいクルマは人生を楽しませてくれる。楽しみはひとそれぞれだが、いいクルマとよばれるモデルは、楽しみの幅が広い。操縦から音楽まで、アストンマーティンが提供してくれる世界を手に入れられるひとは、きっと幸福だろう。

           
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