坂本龍一|第21回 「音楽」について言いきる

坂本龍一|第21回 「音楽」について言いきる

坂本龍一 相談室

第21回 「音楽」について言いきる

教授みずからの回答ですべて解決!する「上から」言いきる。
今回のお題は、音楽について。

回答=坂本龍一写真=JAMANDFIX


教授は“Perfume”をご存知ですか? とってもかわいい日本のテクノポップ・アイドルです。私はテクノというジャンルにはなんの固執もありませんが、Perfumeは久びさのヒットだと思います。
で、教授にも彼女らに曲の提供をしてもらえたら、ファンとしては一粒で二度おいしいわけです。事務所の関係とかいろいろ困難かもしれませんが、よろしくお願いいたします。

パフューム、知っています

パフューム、知っています。でもああいうのはよくわからないね。ボーカルはつくりこんだ独特のダフトパンク的な音で、一時的な流行りのテクニックですが……。

彼女たちをプロデュースしている中田ヤスタカ氏の曲のつくりかたはパターン的で、キーボードのリフを歌っているような曲のつくりかたなんですよ。トラックをつくる、ポップなメロディをつくる才能はあるんだろうけど。「第二の筒美京平」みたいな言い方もされているようだけど、曲づくりという点ではかなりちがいますね。

あと、最近のレコチョク女王、あれはひどいね。携帯で聴くように曲をつくっているのでトラックがひどい。歌は現状では普通のクオリティだけど、とにかくトラックがひどい。音質が悪くなったのは携帯のせいですね。

その一方で、高音質を求める風潮も出てきて、アナログ盤志向が英米で盛り上がっています。ハタチ前後の音楽好きのアメリカ人を見ていると、アナログ盤より「これはカセットで聴きたいよね」なんて言ってる。もうダウンロードとアナログ盤が普通になってきていますね。日本? 日本はガラパゴス化しているでしょう。


坂本さんにとって、日本の伝統音楽(純邦楽)とはどのような存在ですか。
興味がおありでしたら、それはいつごろからでしょうか。

すばらしい芸術だとわかっていても、触れる機会があまりない

雅楽は専門家とも交流があって、学生時代以降は折に触れて聴いています。

2009年には、琴奏者の沢井一恵さんに書き下ろした「箏とオーケストラの協奏曲」をつくったり、そういう機会をできるだけ増やそうと努力しています。

雅楽というと、日本では、着物を着て、初詣に行って、正月に聴くという印象ぐらいしかないだろうし、海外でも、日本レストランのBGM的な、まだまだフジヤマゲイシャ的な捉えられ方です。

すばらしい芸術だとわかっていても、触れる機会がない。いい悪いを判断するには聴き込まないとわからないし。

ヨーロッパやアメリカに行くと、「坂本さんの音楽は日本の音楽だよね」と言われて、昔はかんかんに怒っていたんだけど(笑)、それは僕が日本人だからっていう外見的なことからの発言で、不勉強極まりない。

マイケル・ジャクソンの音楽をアメリカ音楽っていうのは変でしょ?
ピーター・ゲイブリエルの音楽をイギリス音楽って言いますか?
それとおなじだと言ってもわかってくれないひとはいますよ。

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ABOUT
SAKAMOTO Ryuichi

1952年東京生まれ。東京芸術大学大学院修士課程修了。1978年『千のナイフ』でソロデビュー。同年、 細野晴臣、高橋幸宏と『YMO』を結成。散解後も、音楽・映画・出版・広告など、メディアを越えて精力的に活動。 83年、み …