2012年に他界した深瀬昌久の写真展を開催|DIESEL ART GALLERY

DIESEL ART GALLERY|深瀬昌久 写真展『救いようのないエゴイスト』を開催

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DIESEL ART GALLERY|ディセールアートギャラリー

1992年まで名実ともに日本写真界を牽引した写真家の未発表作品も展示

深瀬昌久 写真展『救いようのないエゴイスト』をディーゼルアートギャラリーで開催

2012年に他界した写真家の深瀬昌久の7年ぶりとなる写真展『救いようのないエゴイスト』が5月29日(金)より渋谷のDIESEL ART GALLERY(ディーゼルアートギャラリー)でスタート。8月14日(金)まで開かれる。

Text by YANAKA Tomomi

写真をとおして自らを見つめていた深瀬作品の色褪せない魅力

1974年、ニューヨーク近代美術館(MoMA)が土門拳や東松照明、森山大道といった近代日本写真の第一人者たちを世界にはじめて紹介した『New Japanese Photography』にも出展するなど、1992年まで名実ともに日本写真界を牽引する存在として知られた深瀬昌久。

妻や家族、カラスや猫など、身近なモチーフにレンズを向けながらも「自分とは何者か?」という問いを追い求める姿、作品が多くのひとを魅了した。しかし、いっぽうで、「いつも愛する者を、写真を写すという名目で巻き添えにし、私も含めて誰も幸せにできなかった。写真を撮るのは楽しいか?」と自らの過去を振り返るとともに、「すべてをやめたいと思いつつ写真するぼくの作業は、いま生きていることへの復讐劇かもしれない」という自身に葛藤している様子がうかがえる言葉も残している。

焦燥感と寂寥が表現されたとを抱えた深瀬の作品は世界が評価。イギリスのヴィクトリア&アルバート美術館やフランスのカルティエ現代美術館といった世界中のなだたる美術館での展覧会に参加するなど精力的に活躍し、若手の育成にも力を尽くしてきた。

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しかし、還暦を目前にした1992年6月、不慮の事故により、脳に重度の障害を受け、思わぬかたちで写真家としての活動を閉ざすことに。そして、2012年他界。

そんな深瀬の7年ぶりであり、貴重な未発表作品や代表作が紹介される本展。『救いようのないエゴイスト』というタイトルは、元妻の洋子が1973年発刊の「カメラ毎日」に寄稿した原稿の題名からきているという。その原稿のなかで洋子は語る「彼の写した私は、まごうことない彼自身でしかなかった」と。

写真の先にあるものを暴くように、そして写真をとおして自らを見つめていた深瀬。その作品は、いまなお色褪せない魅力を放ち、私たちに大きな刺激を与えるのだ。

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深瀬昌久写真展『救いようのないエゴイスト』
期間|5月29日(金)~8月14日(金)
時間|11:30~21:00
入場料|無料
会場|DIESEL ART GALLERY
東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti B1F
Tel. 03-6427-5955